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さて、クワガタが繁殖できるまで成熟しているかを判断する一つの基準として、「後食」があります。要は、エサをがっつり食べているかということなのですが、
・・・十分のようですね。オスもしっかり食べているようなので、繁殖に移行することにしました。
ハンドペアリングって何?
さて、今回のテーマであるハンドペアリングですが一言で言うと、
”人間が見ている前で交尾させる”
ということです。
なんだ、ただの変態か(昆虫だけに)とブラウザバックしようとしている、そこのアナタ。
ちょっとだけ待ってください。これには、ちゃんと理由があるんです。
クワガタを飼育している人の間で、雌殺しと呼ばれる事象があります。オスの気性が荒く、アゴの力が強い種類の繁殖の際に起きるのですが、交尾させるためにオスとメスを同居させていると、後々メスが変わり果てた姿で発見されることがあるのです。(ちなみに、基本的にクワガタの飼育は、オスメス別の容器で行います。トラブルが少ないので)
大抵の場合、胸と腹の境目から切られます。
私も過去に、国産ヒラタクワガタでさせてしまった経験があります。もう随分前のことですが、真っ二つになったメスの亡骸を見つけた時は、中学生ながらに何とも言えない虚しさを感じました。
このようなメス殺しを避けるための方法の一つとして、ハンドペアリングがあります。目の前で交尾が行われれば、その後同居させなくても良いですし、事故が起きそうな気配があれば、人の手で引き離すこともできます。
ギラファはメス殺しのある種類であると事前に知っていたので、ハンドペアリングを行うことにしました。
ハンドペアリングに使うもの
100均で売ってるもので充分です。交尾の際の足場として使うのですが、実際に使うときは、小さくカットして使います。
木の台の上でさせる方法もあるようですが、今回は安価で手に入りやすいという点でコチラを選びました。
足場以外で必要だと思うのは水を張った容器です。鉢底ネットと生体が水に十分浸かるぐらいの深さがあるものが望ましいです。使い方は、万が一人間の仲裁が間に合わず、オスがメスをがっちり挟んでしまった場合に、ネットもろとも͡生体をこの容器(=水)に投入します。本来、クワガタを水に浸ける方法は、人間が指を挟まれた際に安全に剥がす為に使われます。生体に負担があるので、積極的にはやらない方がいいですが、背に腹は代えられません。特にメスの胸部と腹部の間のくびれをガッチリ挟んでしまった場合、無理に手で引き剥がそうとするのは却って危険です。
実際にやってみた。
緊張の中、メスをまず網の上へ。
続けてアゴの先端が背中に乗る程度の位置に、オスを置きます。
オスがメスに覆い被さります。
そろそろと体勢を変え・・・
できた。
拍子抜けするほど自然に交尾に移りました。
しかし、オスが物音に敏感に反応し、5分ほどで離れてしまいました。
ちゃんと受精までいったか不安は残りますが、一応これで交尾完了という考え、メスを産卵セット(産卵専用の環境です)に移すことにしました。
次回は、産卵セット組みです。
では、また逢う日まで。
追記
結論から言うと、このハンドペアリングできちんと受精までいっていました。しかし、1回目の割り出し(産卵セットから卵や幼虫を取り出すこと)の際に、孵化せずに駄目になった卵を何個か見つけたので、念の為2回目の産卵セットを組む前に同居させることにしました。
同居の際には、雄の顎を結束バンドで縛ったうえで、5日ほど小ケースに入れておきました。
アゴが閉じた状態で縛ることでメスを挟めなくなる。当然、オスにストレスがかかるので、同居が終わり次第、速やかにバンドを外す。 |
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